Russell Marker(ラッセル・マーカー)

 1940年代、性ホルモン取得には動物臓器から抽出する方法しかなく、動物(ヒト)に長期連用するなど夢の話であった。この時代に性ホルモン合成法を編み出し、図らずもピル実用化の土台作りをすることになったのが、ラッセル・マーカーである。

 1902年生。メリーランド大学、同大学院へと進み化学を専攻したが、学ぶべきことはすべて学んだと大学院を辞めてしまう。
 ペンシルバニア州立大学研究員へ転職後、プロゲステロン合成の研究を始め、手始めに妊婦の尿からプロゲステロンを生成することに挑み、当時前例の無い35gの「大量」精製に成功、ある製薬会社に持ち込んだところ1g1000ドルで買い取ってくれた。以後、植物材料からの合成を研究主題とした。
 植物材料からプロゲステロン合成に成功した反応条件は「マーカー分解」として、今もステロイドホルモン合成の基礎段階として使用されているが、やがてテストステロン、エストロゲン、副腎皮質ホルモンと一連のステロイドホルモン合成に次々と成功していく。植物材料からの合成に成功したとはいっても、通常の植物におけるサポゲニン含量は少なく、大量生産の用には適さなかった。マーカーはメキシコ奥地に原生する巨大ヤマノイモから大量のサポゲニンが容易に抽出され、「プロゲステロン大量生産の道が開けた」と確信し、調達した10トンのヤマノイモから3kgのプロゲステロンを合成、この合成品を2万4000ドルで売却することで工場建設の資金とした> 動画 アダルト動画 ライブチャット