朱砂(しゅさ)

 水銀化合物、硫化水銀(HgS)。鉱物名は辰砂だが、生薬名「辰砂」は人造朱砂を言う。朱砂を加熱すると水銀に変化、逆に水銀と硫黄から朱砂を合成できる。水銀は金属で液体であるという相反する性質を併せ持つ物質、朱砂は鮮紅色の透明物質。銀色液体から鮮紅色個体という異相を行き来するところから、道教で不老長生薬を作るときの重要な材料と位置づけられた。昔の中国では、「丹」と呼ばれる薬が不老不死の性質と作用を持つ薬と信じられ、成分は金(変化しない)と水銀(変化し易い)を組み合わせ、不老不死の性質と作用を持つものと考えられていた。
 不老長生薬を作る(道教実践)ことを錬丹術と呼ぶのは、丹砂(朱砂別名)を錬る(加工)という意味もあり、中国知識人の大きな関心事は錬丹術であった。葛洪など医学と錬丹術の両分野で活躍した人が知られ、その成果の一端が有名漢方処方(朱砂安神丸・至宝丹など)として残されている。LD50=12.1g/kg。

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