四目屋リンク・代替療法事典(http://www.geocities.jp/tyubee/)
薬    膳

◇治療薬膳 張(ちょう)仲景(ちゅうけい)・華佗(かだ)・孫(そん)思?(しばく)たちによって残された漢方医学同様に病気を治療する食事療法。
◇養生薬膳 本草学の発展によって民間に取り入れられた薬食同源の食効に注目し、病より日々の健康維持に注目した食事療法。
 養生薬膳は、宋時代「養老奉親書(陳直)」が最古の老人治療書として160余りの薬膳を掲載、清時代「老老恒言(曹慈山)」は老人の為の薬粥を編集するなど、食医の制度と飲食と健康の関係が系統だてられ、老人病を薬膳で治療するように発展した。老人病は循環器・内臓の老化、免疫力の低下から始まる。西洋医学は循環器病に対し、治療方法は決まっているが、薬膳は循環器治療の為薬膳を続ける場合、治療する人の体質(証)によって生薬・食材を選ぶ。
 薬膳も漢方同様に、体質(証)にあった「寒則熱之、熱則寒之」ルールに沿って料理することが大前提である。これを無視した薬膳料理はあり得ないことを認識し、薬膳治療を続けなければならない。
 
●薬膳材料
 全ての食物が、薬の三要素を持っている。「薬味・薬性・薬効」である。
 
◆薬味(五味)
 生薬や野菜は薄味を持ち、味の種類は「酸・苦・甘・辛・鹹」の五味に区別する。健康な人には美味しく感じるが、未病の症状があると旨味を失う。風邪の症状が出ると食欲不振になるのがいい例である。
 
◇酸(さん)
 酸っぱい味。筋肉を引き締める収斂作用があり、下痢・寝汗などに用いる。
◇苦(く)
 苦い味。消炎作用・固める作用があり、出血性疾患・下痢などに用いる。
◇甘(かん)
 甘い味。緩和作用を持ち、鎮痛・とげ抜きなどに用いる。
◇辛(しん)
 辛い味。発汗・発散作用があり、風邪などに用いる。
◇鹹(かん)
 塩辛い味。軟化作用があり、便秘などに用いる。
 
五過(五味の過食弊害「黄帝内経−素問・五臓生成編10」)
酸……肉が萎縮、唇が渇く。
苦……皮膚がカサカサに、体毛が抜ける。
甘……骨が傷つき、髪の毛が抜ける。
辛……筋が引きつる、爪が枯れる。
鹹……血が粘る、脈行が渋る、顔の艶が消える。
 
◆薬性(五性)
 ヒトの体質と、食品(生薬を含む)を分類する基本的理論。食物に身体の体温を上げる力や、下げる力がある。
 
◇熱(ねつ)
 身体を温める。興奮作用があり、新陳代謝を盛んにする働きがある。
◇温(おん)
 熱と同じ働き。効果は熱より弱い。
◇平(へい)
 熱・温・涼・寒でない中庸、滋養・強壮作用がある。
◇涼(りょう)
 寒と同じ働き。効果は寒より弱い。
◇寒(かん)
 身体を冷やし、熱を除くことから、鎮静・消炎作用がある。
 
◆薬効
 食物は病気の症状を治す効力「薬効」を持っている。大根が消化力を持つのは常識だが、他に「風邪の発熱・止咳・喉の鎮痛・二日酔い」や「肺」に効果的でタンを取り除いたり咳を鎮めたりする働きがある。
 
◇肝臓:造血作用や血のめぐりをよくする
    ……………青緑食材  ニラ・セリ・金針菜
◇心臓:むくみをとり、利尿作用のある
    ……………赤色食材  パプリカ(赤)・柿・スイカ・小豆
◇肺 :ノドを潤し、肺をあたためる作用
    ……………白色食材  梨・大根・百合根
◇脾 :消化や胃の働きを助ける
    ……………黄色食材  カボチャ・じゃが芋・レモン・栗
◇腎 :尿や生殖のコントロール・老化予防
    ……………黒色食材  ウナギ・昆布・きのこ・冬虫夏草
 
◆五味五禁
 五味は、五臓(肝・心・脾・肺・腎)に良い作用をもたらす内容のことで、五禁は逆に悪い影響を与える関係のことを言う。
 五味は五臓の機能を高める働きがあり、逆に阻害する働きもある。方法によって阻害する作用を消すことができる。


 
肝・胆・目と下
痢に良い
(固腸作用)
膵臓・胃を傷める
(筋の疾病では多食は害)
甘味を加える事で
害を消し収斂を解く

 

甘酢など
 


 
心臓・脳・精神
と便秘に良い
(消炎潤腸)
肺・大腸・鼻を傷める(風邪をひき易くなる)
 
辛味を加える事で害を消し皮膚の乾燥を防止
 

辛子醤油など
 


 
膵臓・胃と体力
補強に良い
(緊張を解く)
腎臓・膀胱を傷める
(むくみ易くなる)

 
味を加える事で害を消し血行促進
 
汁粉の隠し塩
など

 


 
肺・鼻・大腸に
良く発汗作用有
肝・胆・目を傷める
(気の疾病では気を消耗する)
酸味を加える事で害を消し気の消耗を止める
 

辛子酢みそなど
 


 
腎臓・膀胱・耳
と解熱・便秘に
良い
心臓・小腸を傷める
(血圧が上がり易くなる)
苦味を加える事で害を消し腸に潤いを与える
 
岩塩はにがりを
含む

 
 日常の食生活で自然に行われていることで、ドレッシングには酢と一緒に砂糖も入るし、汁粉やぜんざいには隠し味に塩が入っていて、お漬物や佃煮が添えられています。
 妙に酢の物や酸っぱいものが食べたくなるという時は、肝が酸味を求めていることで、酢の物は肝に入りやすく、酸味は衰弱した肝を助けると中国最古の医学書『素問』にあるのです。何か一つの味が無性に食べたい時は、体躯が欲しているときであり、欲しい味覚から自分の体躯が今弱っている場所を推測できます。
 
◆材料別薬効詳細(調味料・香辛料)
◇白砂糖・氷砂糖(甘・涼)
 アレルギーを持つヒトは、砂糖が触媒作用を示し、アレルギー作用が起きる。
基本的には砂糖を多く摂取すると、粘膜が充血する。粘膜の場所が鼻:鼻炎、皮膚:アトピー、目:結膜炎、耳:中耳炎、尻:痔になる。体躯の弱いところにアレルギーが出てくる。アトピー・花粉症などのヒトはは注意して用いる。
◇カレー粉(熱)
◇黒砂糖(温)
◇胡椒(熱)
◇酒類(大熱)
 氷・水を入れても性質は変わらず。
◇塩(甘〜鹹・寒)
 1日摂取量8g程度に。腎臓の弱いヒトは摂取量を少なく。
◇醤油(涼)
◇植物油(温)
◇酢(温)
◇唐辛子(辛・温)
 冷え性には間違いなく効果がある。体躯内脂肪を燃焼させる働きがあり、ダイエットに用いることもある。ただし、アレルギー体質・アトピー性皮膚炎・痔症・目に充血しているヒトは慎重に用いる。
◇蜂蜜(熱)
◇味噌(温)
◇ラード(涼)
◇ロイヤルゼリー(熱)
 
◆材料別薬効詳細(野菜・穀物)
◇あしたば(甘・平)
 カロチン・Ca含有量はほうれん草より多い。ガン予防にも効果あり。
 抗凝血剤(ワーファリンなど)との併用は避ける。
◇小豆(甘〜酸・平)
 灰汁抜きをすると薬効が無くなることを認識すること。
◇うどん(涼に近い平)
◇かぼちゃ(甘・温)
◇キャベツ(甘・平)
 生で食べると、薬効が強い。
◇キュウリ(甘・寒)
 証が寒の時、炒め物など火を通すこと。
◇玄米(甘・温)
◇ゴボウ(甘・寒)
 繊維はセルロースとリグニンなどで、糖の腸吸収を抑制、肥満・糖尿病の予防に適する。リグニンは抗細菌作用があり、大腸ガンの発生を防ぐ。
◇小松菜(甘・平)
 ビタミンAが多く含まれる。茹でるとビタミンの損失が大きく、炒める方がよい。抗凝結剤との併用は避ける。
◇小麦(平)
◇米(温に近い平)
◇サツマイモ(甘・平)
 カロリーは白米の3割程度、ダイエットに!。ビタミンEは100g中4mg、ビタミンCは30mg含まれている。繊維も多く、便秘気味の時は用いたい。
◇シイタケ(甘・平)
 生シイタケはのぼせを増長する。干しシイタケは増長せず。シイタケの胞子に強力な抗ウイルス性の物質を産生する働きがあり、抗ガン作用を持つ。
◇紫蘇(温)
 中国では風邪の漢方生薬。
◇ジャガイモ(甘・平)
 芽に毒素(ソラニン)がある。調理時は必ず取り去ること。
◇生姜(辛・熱)
 粘膜を充血させる。痔・目の充血症状は慎重に使用する。
 辛み成分には、強力な殺菌作用・発汗作用・胃液分泌促進作用がある。吐き気の抑制効果、胃がむかつく人に効果あり。体を温める効果が強く、寒性の風邪に効果がある。高熱・目が充血など熱性風邪に使うことは禁じる。
◇せり(甘・涼)
 月経過多を司り血を止め精を養う(神農本草経)。生理不順を整える。
 高血圧・高脂血病・糖尿病に効果あり。セリを煎じ摂取すると、高血圧での頭痛・目眩、目の充血などに薬効あり。
◇そば(寒)
◇大根(辛・寒)
◇大根(火を通す)(甘・平)
◇たけのこ(甘・寒)
 皮膚疾患・喘息・アトピー・蕁麻疹に用いると悪化する。結石が出来る人は不完全な灰汁抜き、節に白い蓚酸があるものは使わないこと。アレルギー疾患者はたけのこを避けること。
◇タマネギ(辛・温)
 タマネギに含まれている「チオスルフィネート類」が喘息の発作を抑制。気管支の収縮も抑制する。
◇豆腐(涼)
◇トウモロコシ(平)
◇トマト(寒)
◇なす(甘・寒)
 身体を冷やす。食べ過ぎると妊娠中の女性は流産の恐れあり。声の出も悪くする。
◇ニラ(辛・温)
 強壮作用がある。胃が冷えて痛む時に温めて調子を整える作用があるが、軟便になる。下痢気味の時は注意すること。
◇にんじん(甘〜辛・温)
 消化を助け、五臓を温め、潤し、血を補う。
 脂溶性ビタミン(βカロチン)なので、油で調理すること。葉には根より成分が多く含まれ、茹でてから炒める調理が適する。
◇にんにく(辛・大熱)
 熱性の症状時に取り入れるのは厳禁。目に悪く、トラホーム・ものもらいは悪化。反対に血行が良くなり痔に薬効がある。
◇パセリ(辛・温)
◇はと麦(甘・涼)
 身体を冷やす作用、肺の働きを活発化、利尿作用がある。証が寒の人は、生姜・紅花・サフランなどと一緒に摂取する。
◇ピーマン(苦・温)
 ビタミンAとCを多く含む。1日に2〜3個で必要量を摂取出来る。
◇ブロッコリー(甘・平)
 
◇ほうれん草(甘・寒)
 蓚酸を含み、胆石・腎結石を作りやすい。結石のある人は避ける。排便時、灼熱感のある熱性の便秘にのみ効果がある。
◇もち米(甘〜辛・温)
 炎症性の疾患、皮膚病の時は避ける。利尿抑制作用もあり、リュウマチ・アレルギー・咳・膀胱炎の時も避ける。餅・赤飯・おこわも同じ。
◇山芋(甘・平)
 美肌効果あり。
◇レタス(寒)
 
 
◆材料別薬効詳細(肉・魚・貝)
◇アサリ(寒)
◇あじ(甘・温)
◇穴子(温)
◇アヒル卵(涼)
◇アワビ(涼)
◇野(イエ)味(メイ)香(ヘン)(熱)
 野生動物(イヌ・猫・猿・錦蛇・鹿・熊など)の料理をいう。中国広州の飯店では、冬が近づくと身体を温め、風邪を引かない・病気を治すため、イヌ鍋・北京ダック風仕上げの麝香猫などがある。
◇イカ(涼)
◇いわし(甘〜鹹・温)
◇ウズラ卵(温)
◇うなぎ(甘・温)
 強壮効果がある。胃腸が弱い時は下痢を伴う。 
◇エビ(甘・温)
 アレルギー疾患がある時は、避けること。背わたに問題がある。
◇貝柱(涼)
◇牡蠣(寒)
◇かに(甘〜鹹・寒)
 アレルギー疾患がある時は、避けること。
◇牛肉(甘・温)
◇鶏卵(甘・涼)
 多く摂取すると髪の毛の艶が無くなり、赤っぽくなり、カサカサになる。
◇昆布(寒)
◇さざえ(苦・平)
 アレルギー疾患がある時は、避けること。
◇さば(甘・温〜平)
◇シジミ(寒)
◇スズキ(平)
◇スッポン(寒)
 夜の寝汗・耳鳴りで悩む、熱性症状に効果がある。
◇鯛(甘・平)
◇海苔(寒)
◇馬肉(寒)
◇羊肉(熱)
◇平貝(甘・平)
 アレルギー疾患がある時は、避けること。
◇豚肉(涼)
◇マグロ(寒)
◇老鶏鶏肉(熱)
◇若鳥鶏肉(寒)
 
◆材料別薬効詳細(果物・ナッツ・茶)
◇アーモンド(酸・温)
◇イチゴ(寒)
◇烏龍茶(寒)
 半分発酵させた茶。
◇オレンジ(寒)
◇柿(甘・寒)
 身体を冷やす作用が最も強い食品である。多食は下痢を引き起こす。
◇カシューナッツ(苦・温)
◇牛乳(涼)
◇ぎんなん(甘〜苦・平)
◇グレープフルーツ(酸・寒)
 胎児の神経管欠損症の予防に。
 不整脈治療剤・Ca拮抗剤(降圧利尿剤)との併用は避ける。
◇紅花(こうか): 温/辛。
 体を温めるので、婦人病・冷え性・更年期障害などに効果的。血液をサラサラにして、生理をスムーズにしてくれる。活性酸素除去作用もある。
 そのまま料理の仕上げにふりかけると彩りもあざやかで美味。てんぷらの衣などに混ぜて用いる。 
◇ココナッツ(甘・平)
◇茉莉花(ジャスミン)茶
 乾燥させた花を茶に混ぜ、香りと花びらの形を楽しむ。
◇スイカ(寒)
◇ドクダミ茶(寒)
◇杜仲茶(温)
◇梨(寒)
 咳止めの良薬。
◇バナナ(寒)
 熱性に限り、利尿作用効果がある。
◇ピーナッツ(甘・平)
 芽に毒素があるので注意する。
◇普珥(プーアル)茶
 何年もかけて発酵させた茶。
◇ブドウ(温)
◇みかん(温)
 実・皮、共に温
◇桃(温)
◇緑茶
 発酵させていない茶。
◇りんご(酸〜甘・平)
 
薬膳料理
 古代は、家の外に出れば野原や山、木陰に幾らでもあった植物、それを治療に用いたものが生薬になった。これは下痢に効くとか、これは咳止めになるとか云うように、対症療法として長い歴史の間に申し伝えられた。それが「神農本草経」という漢方生薬を記述した書物の根拠である。中国で培われた基本的医学は、医学と食生活を常に一致させ、治療の中には当然「食療」を含む。
 食事は植物の糖分、タンパク質、脂質、動物性成分を混ぜ合わせ、体躯に取り入れている。これに漢方で使う生薬と、薬性・薬効を持つ素材を混入した料理は、食事毎に薬を飲んだのと同じ結果になる。この料理を「薬膳料理」と呼ぶ。薬膳料理は適当な物を少しづつ、毎日、もしくは二日に一回摂取する事が大事であり、結果「未病を治す」ことになる。
 
◆簡単な飲食物
@粥
◇基本の白粥
 旨い粥は大量に作る。隠し味(スープや調味料)を入れる。米は洗ってから数時間ざるに取っておく。介護食には米をミキサーで荒砕きして炊きあげる。
水加減
全 粥 1:
七分粥 1:
五分粥 1: 10
広東粥 1: 20 (米が煮崩れる迄炊き込む)
 
◇粥と梅干し
 お腹の調子が悪い時・熱がある時、粥に梅干しを落とし食べさす。お腹を温め・腸を正常化させ、新陳代謝を促進させる。疲労回復・消化機能促進・腸内ガスの排出などの作用を持つ。
 
◇はと麦と車前草の粥
 はと麦・車前草は、熱を下げ・湿を取る働きがあり、脂や、酒の飲みすぎで、余分な水分と熱が身体に溜まった時などに効果がある。
A 車前草………………12g
水………………… 300cc
B はと麦………………50g
小豆…………………20g
米……………………適量
塩……………………少量
 A車前草を水で10〜15分煎じ、Bはと麦と小豆を煮た後、 米・塩を入れた鍋にて粥を作る。
 
◇更年粥(更年期障害の特徴である不眠症・自律神経失調症に効果がある)
   小豆…………………100g
   小麦粉………………適量
   大棗………………… 50g
   甘草………………… 3g  
   黒砂糖………………適量           
 一晩水に漬けた小豆と大棗を鍋に入れ、煮こむ。煮えた後、汁ごとミキサーでポタージュ状にして、ガーゼで漉す。再び鍋に戻し、沸騰したらガーゼに包んだ甘草を加え、5分ぐらい煮て取り出す。小麦粉はぜんざい風の団子に、黒砂糖は好みの量入れる。この粥は小麦(心の穀)を用いることを条件とする。
  
◇生姜と葱の粥(風邪の引き初めに)
   米………………… 0.5カップ 
   葱(白部)……………1本
   生姜…………………1片
   大棗…………………2個
   白身魚………………1片(適当)
   だし汁………………3〜5カップ
   ごま油………………少々
 米をとぎ、だし汁に1時間浸け、大棗を入れ、火にかけ煮る。
葱をごま油で炒め、粥鍋に入れる。
粥が出来る寸前に白身魚のスライスとおろし生姜を入れ、醤油で味付けをする。
 
◇若布粥(ミヨクチュク・妊婦や更年期の女性向き)
   戻したワカメ …………… 200g    
   胡麻油 …………………大さじ1     
   水……………………… 15カップ     
   粳米………………… 2カップ半      
   塩………………… 小さじ2〜3               
1) コメをといでから2時間以上水に漬け、ザルにすくい水気を切る。
2) ワカメを戻し適当な大きさに切り、胡麻油で炒め水を注いでスープを作る。
3) 煮立ったスープに米を入れて、米粒がふくれるまで煮て粥を作る。
4) 塩で味付けをする。
* ワカメには、ヨードが100mgぐらい含まれ、チロキシンが豊富で、甲状腺 ホルモン産生食品。妊婦や更年期の女性に有用な食品。
 
◇アワビ粥(チョンボクチュク・滋養強壮)
   アワビ………………3個(300g) 
   米………………… 2.5カップ   
   胡麻油…………………大さじ1  
   水………………………15カップ    
   塩……………………………少々             
1) コメをといでから2時間以上水に漬け、ザルにすくい水気を切る。
2) 生アワビは刷毛できれいにこすって洗い、薄く切る。
3) 肉厚鍋に胡麻油を敷きアワビを入れて炒め、水に漬けた米を入れて一緒に透明になるまで炒め、水を注ぎしゃもじでかき回しながら中火で炊く。
4) 米粒がよくふくらむまで十分に炊いた後、塩で味付けをする。
* アワビは視神経の疲労回復に優れた効能があり、ヨード含量が高く、高血 圧にも効能のある滋養強壮食品。
 
◇鯛粥(オクトムチュク・病気回復期の患者向き)
   赤甘鯛……………… 300g
   水…………………15カップ
   粳米………… 2.5カップ
   塩……………小さじ2〜3
   糸葱……………………20g
   胡麻油……………小さじ1
   ニンニク…………小さじ1
1) コメをといでから2時間以上水に漬け、ザルにすくい水気を切る。
2) 赤甘鯛に水をタップリ注ぎ、よく煮る。
3) 鯛の頭・骨・とげを取り、肉を汁に入れる。
4) ニンニクを刻み、細葱は2〜3cmの大きさに切っておく。
5) 鯛の汁に漬けた米を入れて煮こみ、粥になったら刻み葱と刻みニンニクを入れる。
6) 塩で味付けをした後、胡麻油を入れる。
* タイは生臭みが少ない高タンパク質・低脂肪の魚で、ビタミンB1が豊富で油気が少なく、消化も良いので、病気回復期の患者に向いた粥である。
 
◇豆粥:病人食
 米に数種の豆(小豆・黒豆・うずら豆・グリンピース)を入れた粥。豆の代わりに雑穀(玉蜀黍・稗・粟)の粥も良い。
 
◇枸杞子粥(冷え性にぴったり)
 洗った米1カップをざるに取り、約1時間ほど置き、水10カップをいれ(好みによって水を減らしても可)、ソースパン(土鍋でも可)にいれ蓋をせず強火で煮る。
 水は昆布だしを使ってもよいし、時間のない時は昆布一切れ入れてもよい。
酒で戻していた枸杞の実(中国産の大粒で赤みがあり、甘味があるもの、苦かったり酸っぱかったりするとだめ)大匙山盛り3杯を酒で戻し、先ほど強火で炊いてる米にいれ弱火で炊く。
 水分が少なくなって坊主の頭のようにぐつぐついいはじめると出来上がり。
米に芯がないのを確かめて(芯がある時は電子レンジで再調理する)、炊けたら塩少々(沖縄のシママース・藻塩などを使うと味がよくなる)で味を整え器に写し小口切りの浅葱(薬味、橙と良くあう)を散らす。好みによりスリ生姜をかけ食べてもよい。
 鱗茎は味噌を付け食べる。1日3〜5g、粥やおかずの中にいれ食べると効果があります。
 枸杞子を毎日10〜20粒ほど種をつぶすように食べてください乱視老眼近眼に効果があります。
 
◇枸杞子鮮菜粥
 枸杞子鮮菜粥は、血圧の異常・冷え性・かすみ目に薬効を発揮し、疲労回復・健胃にも役立ちます。
   材料(四人分)
   米…………………………2合 
   水…………………………4? 
   枸杞の実…………………大さじ2 
   長ねぎ……………………1/2本 
   生姜………………………2かけ
   貝割れ大根………………1パック
   大根菜……………………1/2束
 米を研ぎザルに揚げ1〜2時間置く(時間のないときは、15分位でも可)。
 厚手の鍋に米と水を入れて強火にかけ、沸騰したら弱火で、ことことと炊き上げる(炊き上げ時間は、好みで15分〜1時間)。
 枸杞実を水かぬるま湯に漬けて軟らかくし、長葱と生姜を千切りに、貝割れ大根は根元から切り離して洗っておく。
 大根菜は1cm位の小口切りにして、さっと湯がいておく。
 炊き上がった粥をラーメンなどのどんぶりに盛り、上から大根菜、長ねぎ、生姜、貝割れ大根、枸杞実をいろどりよく散らします。
注)粥を美味しく炊くコツは、かき混ぜないで弱火で煮る事、厚手の鍋を使う事(土鍋が良い)、生の米から炊く事。中国の粥は、なんの調味料も入れない白粥、それに塩気の多いザーサイや炒めた卵、肉などの副菜が付きます。
 この粥に散らした具も、青菜は他に小松菜やレタスのせん切りでもいいですし、いろんなものを試してみるのもまた新たな発見があって楽しいです。
 もっとボリュームが欲しいときには、食べる時にごま油、ラー油、醤油をたらすと美味しくなります。
 
◇緑紅大棗粥
 中国では誰もが食べる一番ポピュラーな粥。味は淡白ですが大棗(たいそう)と緑豆を一緒に炊くと、貧血・食欲不振・冷え性・不眠に薬効があるだけでなく、慢性肝炎や薬物の解毒作用も発揮する素晴らしいスタミナ薬膳粥です。
   材料(四人分)
   米…………………………2合 
   水…………………………4? 
   緑豆…………………10〜40g 
   大棗(たいそう)……20〜40g
   生姜…………………ひとかけ
   長ねぎ……………………10cm
 緑豆は一晩水に漬けておき、よく洗ってからたっぷりの水で強火で20分程ゆでておきます。
 米を研いでザルに揚げ、1〜2時間置きます(15分位でも可)。
 厚手の鍋に米と水を入れて強火にかけ、沸騰したら弱火にしてことことと炊き上げる(炊き上げ時間は、好みで15分〜1時間)。
 大棗はぬるま湯に浸してやわらかくし、大雑把に細切りに、長ねぎ、生姜はせん切りにする。
 炊き上がった粥鍋に緑豆と大棗を混ぜ、ラーメンなどのどんぶりに盛り、上から長ねぎ、生姜を散らします。
 中・老年で体内の水分が多い太り方の方は、大棗だけの粥は食べず、緑豆と一緒に食べること。
 
◇緑豆とホタテ貝柱の粥
 ホタテ貝の旨味でた粥。調理時間約30分。
A  緑豆......約20g
   水........約500?
B  ご飯......約100g
   水........約100?
   ホタテ貝柱の水煮缶(固形分約45g)
   固形スープのもと(ブイヨン) 1個
 緑豆小豆を洗い土鍋にいれて、Aの水を加え沸騰させる。沸騰したら約20分蓋をして弱火で煮る。         
Bのご飯を水とともにフードプロセッサーに入れ10回ほどパルスする。
Bと貝柱の水煮、ブイヨンをAに加えて弱火で10分煮る。
 
◇小豆と緑豆のお粥
 豆だけのあっさりしたお粥。調理時間約30分。
小豆...約50g
    緑豆...約100g
    水...約500ml
    固形スープのもと(ブイヨン)...1個
 小豆と緑豆を軽く洗い土鍋に入れる。土鍋に水を加えて一度沸騰させ弱火にして、かき混ぜて蓋をし、約20分煮る。ブイヨンを鍋に加えて弱火で10分煮る。焦げないよう時々かき混ぜる。
◇ムング・ダルとタピオカのお粥
 冷やしてもおいしい。調理時間約60分。
(2人分)
    (ムング・ダル)緑豆...80g
    水...500?
    タピオカ...スプーン3杯
    ココナッツ・ミルク(粉末)...スプーン3杯
    砂糖...スプーン2杯
 緑豆を水洗いし、新しい水と共に土鍋に入れ約30分煮る。
 タピオカを別の鍋で15分茹でる。
 タピオカを土鍋に加え、弱火で20分煮る。
 ココナッツ・ミルクと砂糖を土鍋に加えてさらに10分煮る。
 
◇ラッキョウ粥:狭心症・慢性の下痢
 ラッキョウ・ネギをみじん切りにし、油で炒め粥に加える。
 
A蕪飴:鎮咳・痰を切る
 蕪を1cm角に切り、水飴や蜂蜜に漬け、浮かんできたら取り出す。匙1杯のエキス5〜6回/1日 服用する。蕪の代わりに大根も可。
 
Bキンカン飴:養生エキス
 数個のキンカンを2〜4つに切り、ガラス瓶に入れ水飴でヒタヒタになるまで入れる。エキスを温湯で薄め1日1杯服用する。
 
C葛湯:熱があり・お腹の調子が悪い時用いる。
 葛粉1:ぬるま湯3 
の割合で溶き、弱火で温めすきとおったら、砂糖や蜂蜜を混ぜる。茹アズキやモミジソを混ぜる場合もある。
 
D酢たまご:喉が潤い、声の出が良くなる。
   たまごの黄身……………1個
   酢・砂糖(蜂蜜)…………少々
 上記を攪拌し、そのまま2〜3回で飲み込む。
 
Eたまご酒1
   日本酒……………………1合
   たまご……………………1個
   砂糖・おろし生姜………少々
 鍋に日本酒を入れたまごを割りほぐし、弱火で半熟になったところで砂糖で味付けをして、おろし生姜入れ服用する。
 子供は温めた甘酒に生姜をおろして入れ、服用する。
 
Fたまご酒2
 深めの湯飲み(寿司屋で使う湯飲み)に、たまごと砂糖(又は蜂蜜)少々を落とし、熱々の酒を注ぎ・掻き混ぜ・蓋をし、たまごが半熟になった所で服用する。
 
Gネギ味噌:初期の風邪治療に
   ネギ…………………1本(みじん切り)
   味噌………………大匙4 
   湯…………………大匙1
 上記を手早く掻き混ぜ、粥と一緒に食べる。
 
 
料   理
◇カレー スープ用 ・棗(なつめ)
  ・白蓮子(びゃくれんし)
  ・肉じゅ蓉(にくじゅよう)
 
 食材用  ・松の実(まつのみ)
  ・枸杞子(くこし)
  ・フルーツ
◇緑豆カレー
   グリーンカレーペースト……………
   ココナツミルクパウダー……………
   緑豆(8時間程度水に浸す)…………
   ジャガイモ……………………………
   ニンジン………………………………
   タマネギ………………………………
   手羽先…………………………………
   シチュー用赤身牛肉…………………少々
 先に鍋に油を敷き、肉とタマネギを炒めてからグリーンカレーペーストを加えて香りが出るようよく炒める。野菜投入後水を加えてカレールウを足す。
 
 
 
 
◇扁鵲三豆飲(痘瘡を治す・医学正伝)
 前似て、これを飲めば解毒を疎通し、大量に出るのも抑えられる。
   緑豆…………………1升
   赤小豆………………1升
   黒大豆………………1升
   甘草節………………2兩
   水……………………8?
よく煮たあと、各々の判断量で豆を食べたり、汁を飲んだりすれば、7日間で止まる。
 扁鵲三豆飲に大豆・白大豆を加える「五豆飲」がある。
 
◇小児丹毒
   緑豆…………………5銭
   大黄…………………2銭
蜂蜜
生薄荷
 緑豆・大黄を粉末にして、蜂蜜入り生薄荷汁に調合して塗布する。
 
◇赤痢不止(赤痢止まらぬ・必効方)
 大麻子を水ですり砕き、濾過した汁に緑豆を入れて煮て服すると極めて効く。汁を飲用してもよい。
 
◇老人淋痛(排尿滴り、痛む淋瀝病の痛み・養老書)
A 緑豆…………………2升
     青豆…………………2升
     橘皮…………………2兩
B 麻子汁………………1升
 Aを煮た後、麻子汁を混合して空腹時に少しずつ服用すると効果がある。
 
◇心気疼痛(心臓あるいは心臓のある部位が痛む心痛の病)
   緑豆…………………21粒
   胡椒…………………14粒
 すりくだして白湯で調服。痛みを速やかに解消する。
 
◇多食易飢(たくさん食べたのにすぐお腹がすくという病気)
   緑豆…………………1升
   黄麦…………………1升
   もち米………………1升
 じっくり炒めてひいて粉末にする。1日に白湯で一杯服用すると3〜5日で効き目が出る。
 
◇十種水気(浮腫の病・朱氏集験方)
   緑豆………………2合半
   附子(大きい物)……1個
 附子の皮・芯を取り2切れに切り、3カップの水と一緒に煮る。空腹時に横になって豆を食べる。
 2日目、2切れの附子を4切れにして、緑豆を2合半、前と同じ要領で煮て食べる。
 3日目はまた1日目と同じように煮て食べる。4日目は2日目と同じように、煮て食べる。
 服用後、水気は小便で体外に排出され、浮腫が自然に消えてしまう。まだ、浮腫が残る場合は再び服用する。服用中は生物・冷たいもの・毒物・塩・酒を60日間断つ事。
 
◇トウガンとコイのスープ:水腫・ダイエット
 
◇そばサラダ(銀耳)
材料(4人分)
白きくらげ……………………3g
そば………………………250g
しそ油(代用植物油)………大匙1
焼豚……………………………80g
黄ピーマン………………… 1/2個
トマト…………………………1個
きゅうり………………………1本 
    刻み海苔………………………適宜
 
●ガーリックだれ
スープ………………… 1/2カップ
オイスターソース…………大匙3
酢……………………………大匙2
しょう油・砂糖…………各小匙2
わさび…………………… 小匙1.5
にんにく(みじん切り)… 小匙1/3
 
@ 銀耳水に浸けて戻し、一口ぐらいにちぎって熱湯にさっとくぐらせる。
A そばを湯がきザルにとり冷水で洗う。しそ油大匙1をかけ、和えておく。B焼豚は4cm長の細切りとする。
  黄ピーマンは熱湯でさっと湯がき、千切りにする。
  トマトは種を取り、4cm長の細切りにする。
  キュウリは4cm長の短冊切りにする。
C 器にそばを一人前ずつ盛り、白きくらげ、一人分のB具と海苔を彩りよく散らし、ガーリックだれを注ぐ。
 
◇里芋とホタテの煮込みグラタン(大蒜)
材料(4人分)
    ホタテ…………………………8個
    里芋(中)………………………4個
    塩………………………………少々
    ニンニク摺りおろし…… 小匙1/3
    A  
    牛乳………………………1カップ 
    生クリーム…………… 1/2カップ 
    塩・コンソメ顆粒… 各小さじ1/3 
    こしょう・ナツメグ…………少々          
    とろけるチーズ………………40g
    パセリ(みじん切り)………大匙1
@ 里芋は厚さ3o程の半月切りにし、塩でもみ洗いをする。
A Aを鍋に入れ、@の里芋を加え中火弱で15分間火を通す。
B 半分に切ったホタテを入れてひと煮し、味を調える。
C 器に盛り、とろけるチーズをふりオーブンかオーブントースターで
  焼き色をつけて取り出し、パセリを散らす。
 
◇クルミ入りエビとニラの炒め物(陽虚向き)
 陽虚:身体に力を漲らせ・気を高める作用がない状態。軽い症状は気虚と言う。症状が進むと陽虚になり、寒くなる・手足が冷えるなどを主症状とした冷え性・低血圧・胃弱・精力減退などに伸展する。
    クルミ…………………………40g
    むきエビ…………………… 200g
    ニラ………………………… 150g
    生姜(みじん切り)……………少々
    塩………………………………少々
    醤油……………………………少々
    紹興酒…………………………少々
    ゴマ油…………………………適量
 クルミはごま油で揚げる。鍋にごま油を入れ、むきエビ・ニラ・揚げたクル
ミを入れて炒める。生姜・塩・醤油・酒で味付けする。
 
◇貝干煮山薬(滋養・強壮) 滋養強壮食
[効能]滋養、強壮、止瀉薬の効
    胃腸虚弱、食欲不振、疲労、糖尿、夜尿、下痢、寝汗など。
    (干し貝柱:ほたて貝や平貝などの貝柱を乾燥したもの。滋養作用があり、五臓を補い、小便を止め、腹中の宿物をとるといわれている)干し貝柱……………………2個(4人分)
長いも(下注参照)……… 200g
グリーンアスパラガス……2本
スープ(鶏ガラ)……………2カップ
片栗粉………………大さじ1杯
生クリーム…………………50cc
大豆油 塩 紹興酒 砂糖 うまみ調味料
 干し貝柱はさっと洗って汚れを落とし、水気を切ってボウルに入れ、酒と水を加える。蒸気の上がった蒸し器にボールごと入れ、貝柱がやわらくなるまで約1時間ほど蒸す。
 長いもは皮を薄くむき、長めの乱切りにし、油に入れ、表面に少し火が通るくらいに、色づかないように揚げて油をきる。
グリーンアスパラガスは根元のかたい皮を薄くむき、塩少々を入れた熱湯で色よく茹でて水に放して冷まして水気を切り、3〜4つに切る。
 鍋に揚げた長いもと貝柱を蒸し汁ごと入れ、スープを加えてひたひたの煮汁で10分ほど中火で煮込む。長いもが軟らかく煮えたら、塩とうま味調味料で味をととのえてグリーンアスパラガスを加えてさっと煮る。仕上げに水溶きのかたくり粉をよく混ぜてまわし入れて、全体にとろみをつけ、生クリームを加えひと煮立ちさせて火を止める。
(注)長いも:ヤマノイモ科のナガイモの担根体(根と茎の中間型)、またヤマノイモも用いる。古くは薯蕷といったが、唐の代宗と宋の英宗の諱(いみな)を避けて山薬といわれるようになった。古くから滋養強壮食として親しまれている。アミラーゼ(消化分解酵素)が含まれ、粘り気成分ムチンはタンパク質の吸収をよくする成分がある。
 成分:ムチン(水溶性のマンナンとタンパク質が結合)、でんぷん、アミノ酸(アルギニン、コリン、アラントイン、マイナン、ジアスターゼ)など。
 
◇蓮子豆腐(滋養・強壮)
[効能]滋養、強壮、鎮痛薬の効
    下痢、遺精、心悸失眠などに用いる。
蓮子………………40g(4人分)
木綿豆腐…………2丁
牡蛎…………… 400g
ブロッコリー…適量
ミニトマト……適量
ネギ……………適量
生姜……………適量
大豆油 醤油 紹興酒 塩 砂糖 蛎油 うま味調味料 片栗粉
 蓮子は、さっと洗って湯でもどし、煮つめて軟らかくする。牡蛎は塩水で洗って水気を切り、紹興酒・生姜汁各少々をふりかけ、片栗粉をまぶす。木綿豆腐は、きれいな布巾に包み水気をとり、1丁を6〜8枚、厚さ8mmぐらいに切り、塩少々をふり、片栗粉をまぶす。ブロッコリーは、沸騰した湯に通す。
 鍋に油を熱し、豆腐はきつね色に炒めて焼き皿に並べる。次に、鍋に細かく切ったネギ、生姜を加え、香りをつけてから、牡蛎を炒め、蛎油、醤油、紹興酒、煮つめた蓮子を加え、水溶き片栗粉でとろみをつけて豆腐の上にかける。ブロッコリーとミニトマトは、豆腐のまわりに飾る。
 
◇粉皮拌烏賊(滋養・強壮) いか、はるさめのさっぱり味
[効能]解熱・強壮・強精薬に効
    肺結核、咳、吐血、血糖低下、目眩、多汗、視力減退などに用いる。地骨皮(じこっぴ)(クコの根皮)……30g(4人分)
枸杞子(くこし)……………………30g
イカ…………………… 300g
板春雨……………………3枚
キュウリ…………………2本
ニンジン…………………1本
ブロッコリ…………… 100g
醤油 酢 ごま油 紹興酒 うまみ調味料 生姜汁 片栗粉
 地骨皮はさっと洗い、耐熱性の器か琺瑯鍋に入れ、水を加え、半量になるまで弱火で煮つめる。枸杞子もさっと洗い、ひたひたの酒につけてもどす。
イカは3〜4cm幅に切り、身の内側に縦に切り込みを4本入れ、向きをかえて一口大の削ぎ切りにする。切ったイカは生姜汁と酒少々を振って下味をつけ、汁気をきって片栗粉をまぶし、熱湯でさっと茹でる。
 板春雨は湯につけてしんなりさせ、短冊に切り、熱湯に入れて透明になるまで茹で、水に放して冷まし、ざるに上げて水気をよくきる。キュウリとニンジンは4〜5cmの長さのごく薄切りにする。ニンジンは塩少々を振ってしんなりとさせ、キュウリは冷水に放してパリッとさせる。ブロッコリは熱湯で茹で、塩少々を入れて、水気をよくきる。
 地骨皮の煎汁をボウルに入れ、醤油、酢、ごま油を加えて混ぜ、かけ汁を作る。イカ、板春雨、ブロッコリ、キュウリとニンジンを混ぜ合わせ器に盛り、かけ汁をかけ、枸杞の実を散らす。
 
◇牛肉藕海帯湯(滋養・強壮) 白髪予防作用
[効能]鎮静・滋養・強壮薬の効
    心悸失眠、遺精、下痢などに用いる。
れんこん……………1節(4人分)
石蓮子………………20粒
枸杞子………………20g
牛肉……………… 400g
昆布…………………40cm
豆乳…………………2カップ
クレソン……………1把
長ねぎ………………10cm
生姜…………………少々
大豆油 塩 紹興酒
 れんこんの節と枸杞子を、さっと洗って湯につけて軟らかくもどしておく。昆布は、ひと結びにしては切っておく。れんこんは、皮つきのまま厚さ1cmくらいの半月に切る。
 鍋に油を熱し、10cmくらいに切った長ネギと生姜を炒め、牛肉を加える。牛肉の表面が焼けたら、湯をさして煮る。アクをていねいにとってから長ネギを取りだし、昆布、れんこん、はすの節を加えてとろ火で煮込む。全部が軟らかくなってきたら、はすの節をとり除き、石蓮子と枸杞子を紹興酒ごと加え、スープが約半量になったら塩と豆乳で味をととのえる。器に盛り、クレソンを加える。
 
◇八宝飯(滋養・強壮)フルーティーなデザート・メニュー
[効能]鎮静・滋養・強壮薬に効
    下痢、遺精、心悸失眠などに応用する。
蓮子………………1カップ(4人分)
もち米……………2カップ
小豆あん…………1カップ
片栗粉………大匙1杯
龍眼 チェリー パイナップル みかん 干しぶどう プラムなど…適量
サラダ油 蜂蜜
 もち米は、洗って2時間ほど水につけてから火にかける。炊き上がったら、サラダ油を振りかけて混ぜ合わせる。干しぶどう、龍眼は、水少々につけて軟らかくする。パイナップルは四角く切り、チェリーは半分に切って種を抜く。
 ボウルの内側にサラダ油を塗っておき、デザインを頭に描きながらフル一ツ類を貼りつけていく。ある程度貼りつけたら、もちごはんを円形に平たくしてフルーツの上にのせ、中央にあんこを置き、その上にまたごはんをかぶせて平らにならす。
 蒸気の立った蒸し器にボウルを入れ、約15分蒸す。用意した皿にボウルを逆さに返すと、フルーツのきれいな模様が表れる。そして、小鍋に水とはちみつ、片栗粉を入れて火にかけ、くずあんを作り、ごはんの上にかける。
 
◇黄精鶏翅(滋養・強壮)
[効能]滋養・強壮薬として、病後の虚弱者、肺結核の咳嗽、糖尿病の口渇、心煩、血糖過多などに応用する。
黄精………………15g(4人分)
鶏手羽先…………16本
枝豆………………1カップ
クルミ………… 0.5カップ
昆布………………30cm
ネギ………………少々
生姜………………少々
にんにく…………少々
大豆油……………適量
醤油………………少々
砂糖………………少々
かき油……………少々
片栗粉……………少々
 黄精はさっと洗い、湯に浸けておく。枝豆は塩少々を入れた熱湯で茹で、さやから出して薄皮をむいておく。昆布はさっと洗って水につけて軟らかくした後、縦半分に切る。一結びしては切って、結びこんぶにする。手羽先はよく洗い、水気を拭いておく。ネギ・生姜・にんにくはそれぞれみじん切りにする。
 鍋に油を入れ、ネギ・生姜・にんにくを香りよく炒め、鶏手羽先を入れて表面に薄い焼き色がつくまで炒め、湯でもどした黄精をつけ汁ごと加える。煮立ってきたら弱火にしてアクをきれいに取り除く。次に水気を切った昆布とクルミ、調味料を加え、水を足してひたひたの煮汁で煮込む。煮汁が少なくなり、軟らかく煮上がったら、枝豆を散らし、器に盛る。
 
◇陳皮炒牛肉(健胃・食欲不振) 陳皮を使った炒めもの
[効能]健胃・駆風(体内のガスを出すこと)、去痰薬の効
    食欲不振、嘔吐、瀉下、咳嗽、尿の出が悪いときに用いる。
陳皮…………………20g(4人分)
牛肉……………… 200g
きぬさや……………40g
長ネギ………………1本
椎茸…………………4個
卵……………………1個
にんにく……………少々
赤とうがらし………少々
大豆油 塩 紹興酒 胡椒 醤油 砂糖 ごま油 片栗粉
 牛肉は一口大に切り、ボウルに入れ、塩、胡椒、酒などの調味料を振ってかめらて下味を付け、さらに溶きほぐした卵を加えて混ぜ、片栗粉を振り入れて混ぜ合わせる。にんにくはみじん切りにし、椎茸とネギは斜め薄切りにする。
 鍋に油を入れて150℃くらいに熱し、牛肉を入れてさっと油通しをする。次に椎茸、きぬさや、長ネギの順に油通しをする。最後に鍋に油を少し残して、にんにく、赤とうがらし、陳皮を入れて焦がさないように炒め、先に油通しをした牛肉、野菜をもどして炒め合わせ、水溶き片栗粉をよく混ぜて入れてとろみをつけ、ごま油を落として香りをつける。
 
◇肉?蓉金針菜(健胃・食欲不振) 陳皮を使った炒めもの
 
[効能]健胃・駆風(体内のガスを出すこと)、去痰薬の効
    食欲不振、嘔吐、瀉下、咳嗽、尿の出が悪いときに用いる。
陳皮…………………20g
牛肉……………… 200g 
きぬさや……………40g
椎茸…………………4個
長ネギ………………1本
卵……………………1個
調味料………………少々
大豆油 塩 紹興酒 胡椒 にんにく 赤とうがらし ごま油 片栗粉
 牛肉は一口大に切り、ボウルに入れ、塩、胡椒、酒などの調味料を振ってかめらて下味をつけ、さらに溶きほぐした卵を加えて混ぜ、片栗粉を振り入れて混ぜ合わせる。にんにくはみじん切りにし、椎茸とネギは斜め薄切りにする。
 鍋に油を入れて150℃位に熱し、牛肉を入れてさっと油通しをする。次に椎茸、きぬさや、長ネギの順に油通しをする。最後に鍋に油を少し残して、にんにく、赤とうがらし、陳皮を入れて焦がさないように炒め、先に油通しをした牛肉、野菜をもどして炒め合わせ、水溶きの片栗粉をよく混ぜて入れてとろみをつけ、ごま油を落として香りをつける。
 
◇皮蛋蚕豆粥(健胃・食欲不振) 胃腸にやさしい粥
[効能]漢健胃・整腸・利尿薬の効
    腎機能減退による利尿異常や身体疼痛、浮腫、胃腸炎などに用いる。
白朮…………………5g(4人分)
うるち米……………1カップ
皮蛋…………………2個
そら豆………………20個
塩 うまみ調味料
 米をとぎ、10カップの水に1時間つける。そら豆は薄皮を取り、熱湯でさっと色良く茹で水気をきる。皮蛋は水にしばらく漬け、泥を洗い落とし、殻をむき、賽の目に切る。容器に2カップの水と白朮を入れ、煎じてから汁を取る。 米は強火にかけ、煮立ってきたら弱火にし、泡をきれいに取り除き、ごく弱火で炊く。少しやわらかくなったら、白朮の汁を加え、さらに炊く。
 炊き上がったお粥にそら豆と皮蛋を加えて混ぜ、塩とうまみ調味料で味を調え、器によそう。
 
◇人参魚翅湯(健胃・食欲不振) 朝鮮人参入りふかひれ煮込み
朝鮮人参……………20g(4人分)
ふかひれ………… 300g
鶏胸肉………………1枚
かに(缶詰)…………50g
干し椎茸……………2枚
鶏ガラスープ………5カップ
豆苗…………………適量
醤油 塩 紹興酒 かき油 片栗粉
 ふかひれは一晩ぬるま湯につけてもどし、翌日鍋に入れ、湯をたっぷり入れて20分位煮る。ばらばらにほぐれるようになったらざるにとり、よく水洗いする。干し椎茸はひたひたの水でもどして千切りにし、朝鮮人参も同様にもどして軟らかくなったら薄切りにする。鶏胸肉をガラスープ鍋に加えて煮、煮えたら一度とりだし、指で細めに裂き、再びガラスープに加える。
 鶏ガラスープにふかひれを入れ、薄切りの干し椎茸と朝鮮人参を加え、かき油、塩、醤油、紹興酒などで味をととのえる。水溶き片栗粉でとろみをつけ、かにを加える。熱いところを器に盛り、豆苗の芽先をそえる。
 
◇海?拌粉皮(健胃・食欲不振) 酸梅湯を使ったメニュー
くらげ…………… 300g(4人分)
粉皮……………3〜4枚
キュウリ………3〜4本
ミニトマト…………8個
長ねぎ………………5cm
甘草…………………少々   
陳皮………………小1枚
山査子………小さじ1杯
烏梅…………………4個
醤油 酢 ごま油 芝麻醤 塩
 くらげは水で洗って塩をとり、水でもどしてから熱湯をかけ、全体がくるくると巻き紙のようになったら、千切りにして水につけておく。塩気が抜けてから、塩、しょうゆ、ごま油各少々をふりかけて薄味をつけ、一晩おく。
 烏梅、陳皮、山査子、甘草をあわせて酸梅湯を作っておく。
 粉皮は、湯につけて軟らかくなったらとりだし、短冊状に切り、茹でて水にとり、冷やしてざるにあげる。きゅうりは、洗って両端を切り、冷水につけてパリッとさせてから、すりこぎでたたき割る。
 醤油の残り、酢、ごま油の残り、芝麻醤、塩少々をあわせたかけ酢に、さきに作った酸梅湯を加える。皿に粉皮ときゅうりをのせ、くらげを盛り、長ねぎの花切りを飾って、たれをかける。
 烏梅は消化を助け、殺菌効果もある。胃腸によい陳皮と山査子を加え、甘草の甘みの酸梅湯にしてあるので、作りおきしておけば夏場の飲み物として最適である。高血圧の人にもおすすめの飲み物である。くらげは、高血圧症によく、また痰をとかす作用もある。粉皮は、緑豆のでんぷんから作られるもので、のぼせ症、にきび、あせもなどに効き、高血圧にも効果的である。キュウリは、夏食べるのに適した野菜で、体を冷やし、汗で傷んだ肌をなめらかにする。
 
◇豆鼓炸醤麺(健胃・食欲不振) 大豆加工品「豆鼓」のうどんメニュー
[効能]解熱、消炎、解毒、鎮静、健胃整腸、鎮咳など。 
豆鼓……………大匙2(4人分)
うどん……………6玉
ひき肉………… 300g
赤だし味噌…… 300g
長ネギ………1〜2本
生姜………………少々
にんにく……1〜2片
キュウリ・キャベツ・人参・セロリ・枝豆・ほうれん草・大根など……適量
サラダ油 三温糖
 炸醤を作る。豆鼓を洗う。硬い場合は水につけて軟らかくして、大粒のものは半分ぐらいに切る。鍋にサラダ油を入れて、5mm幅に切った長ネギ、生姜、にんにくのみじん切りを加えて香りを出し、ひき肉を炒める。肉の色の変わったところで豆鼓を加え、次に赤だし味噌入れてよく炒める。味噌が辛すぎるようなら三温糖を加え、水少々で味噌の固さを調整する。油と味噌が分離したら出来あがりで、器にとる。
 野菜は、キュウリ・大根は生のまま千切り、キャベツ、セロリは千切りにしてから、さっと茹であげ、皿に盛る。人参は千切りにして軟らかく茹で、枝豆は、さやごと茹でて、中の実をとりだしておく。
 市販のうどんを求め、蒸して器に盛る。野菜と炸醤をのせ、箸で混ぜながらいただく。
 豆鼓は、日本に渡って「くき」と呼ばれ、浜納豆になった。糸引き納豆が、大豆を納豆菌によって発酵させたものであるのに対し、浜納豆は麹菌で発酵させ塩を加えたものである。中国から製法を伝えた僧たちが、それぞれの寺で作ったので、大徳寺納豆とか寺納豆とも呼ばれる。
 
◇墨魚茄子(健胃・食欲不振) 山椒の辛味成分が胃腸の代謝を刺激
[効能]健胃・消炎・利尿・駆虫薬の効
    胃腸を刺激して代謝機能を高め、胃下垂、胃拡張、胃腸の冷痛、回虫症などに用いる。
    山椒の辛味成分は、殺虫・魚毒を消す作用がある。
山椒…………小匙1杯    
イカ…………… 300g
ナス………………8個
オクラ……………8本
長ネギ………… 1/2本
にんにく……大匙1杯
生姜………………少々
サラダ油 酢 砂糖 醤油 紹興酒 片栗粉
 イカの皮を剥き、内側にかのこ目に包丁を入れ、食べやすい大きさに切る。生姜汁、酒、片栗粉で下味をつけてから、さっと湯通し、水気を切っておく。
ナスのヘタを落とし縦に8個位に切り、水に浸し灰汁をとる。布巾で水気をとる。オクラはヘタを落として、大きいものは、ナスにあわせて半分に切り、水気を切っておく。
 鍋にサラダ油を熱し、長ネギとにんにくのみじん切り、山椒を炒め、醤油、酢を加えて、辛みソースを作っておく。次に、サラダ油を熱して、ナスとオクラを揚げ、皿に盛り、中央に湯通ししたイカを置き、辛みソースをかける。
 
◇陳皮魚片(健胃・食欲不振) 陳皮と白身魚のさっぱりメニュー
[効能]健胃作用、喉の鎮痛・鎮咳、痰を切ろ効
    食欲不振、嘔吐、下痢などに用いられる。
陳皮………………20g(4人分)
白身魚………… 400g
キュウリ…………1本
卵…………………1個
小麦粉 片栗粉
サラダ油 紹興酒 塩 砂糖 レモン汁 生姜汁 蜂蜜 酢
 白身魚は5〜6cm角、厚さ1cm位の切り身にし、塩、紹興酒、生姜汁各少々で下味をつけておく。魚に、同量の小麦粉と片栗粉、卵をまぜた衣をつけ、サラダ油で揚げる。レモン汁を絞り、もどした陳皮ともどし汁をあわせ、蜂蜜を加え、水と片栗粉でとろみをつけ、あんをつくる。
 飾りのきゅうりをならべた皿に揚げ魚を盛りつけ、陳皮のあんをかける。
 
◇鳥梅燻魚(健胃・食欲不振)
[効能]陳皮と山?は胃腸によい。烏梅は消化を助け、陳皮は気の流れを促進。甘草を入れると酸梅湯になる。高血圧の人におすすめの飲みものであ    る。酸梅湯は、整腸、殺菌作用があり、下痢止めにも用いられる。
酸梅湯 烏梅……………4個
    陳皮…………小1枚
    山?………小匙1杯
    甘草……………少々
桂皮………………適量
小あじ……………12尾
長ネギ………… 1/2本
生姜………………1片
にんにく…………少々
レモン……………2個
梅……………5〜6粒
サラダ油 醤油 紹興酒 蜂蜜
 烏梅、陳皮、山?、甘草に水を加えて煎じ、酸梅湯を作っておく。
 小あじのゼイゴと腹ワタをとり、よく洗って水気をふいたら、醤油、紹興酒、生姜汁に桂皮を加えた汁に約30分漬け、下味を付けておく。
 鍋に桂皮、醤油と紹興酒の残り、蜂蜜、うす切りの生姜とにんにくを入れ、酸梅湯を加えて火にかけておく。
 鍋にサラダ油を入れ、熱したら小あじを揚げて火にかけている酸梅湯の煮立った漬け汁に浸ける。全部を汁気がなくなるまで煮込む。最後に、皿に小あじを形よくならベ、間にレモンの輪切りをはさむ。
 
◇百合炒明蝦(精神不安・疲労)
 
 
◇什錦拌素(精神不安・疲労)
 
 
◇川?魚片粥(冷え症など婦人病)
  うるち米…………1カップ
  鶏ガラスープ……12カップ
  白身魚…………………12片
  長ねぎ…………………少々
  しょうが………………少々
  ザーサイ………………少々
  みつば…………………少々
  川?……………………4g
 米をとぎ、30分ぐらい水につける。白身魚は紹興酒・醤油・ごま油・こしょうなどで各少々下味をつける。長ねぎ・しょうがは、千切りにする。みつばは、細かく、ザーサイは細切りにする。川?はさっと洗い、ほうろうか土鍋に入れ4カップの水を加えて弱火で半量になるまで煮つめる。
 米の水気を切り、鶏ガラスープと川?の煎汁を加えて炊く。炊き上がった粥に塩と鶏精を少々加える。器の内側に調味料につけた白身魚をはりつけ、しょうがの針千本を入れる。あつあつの粥を流し入れ、長ねぎ、ザーサイ、みつばを粥にのせ、醤油とごま油を振る。
 
川?薬効:当帰同様、温性の駆血・補血・強壮・鎮痛薬として、貧血症・冷え症・月経不順・月経痛・めまい・頭痛などに応用される。 健胃・駆風(体内のガスを出すこと)・去痰薬として、また食欲不振・嘔吐・瀉下・咳嗽・尿の出が悪いときなどにも用いられる。
 
◇紅花蛤蜊豆腐(冷え症など婦人病)
 
◇茯苓蒸豆腐(冷え症など婦人病)
 茯苓(フウリン/ぶくりょう)
 
 
●その他
 
◇貝母梨子
 「貝母」とは、アミガサユリの鱗茎に石灰をまぶして乾燥させたもの。おいしいデザートメニュー。
 
◇腰膜{丁
 強心作用などをもつ「田七」を使った、鶏肉の炒めもの。
 
 
  鶏肉……………… 400g
  ピーマン……………4個
  タケノコ……………半分
  カシューナッツ… 100g
  片仔廣…………… 1.2g
  しょうが……………少々
  ねぎ…………………少々
 @鶏肉は2cm角に切り、ボールに入れ、塩、紹興酒、砂糖、味の素などの調味料を振って下味をつけ、片栗粉を振り入れて混ぜ合わせる。Aピーマンとたけのこも2cmくらいに切る。B片仔廣は粉末にする。C芯をとった梨の中に、Aのもち米ごはんをしっかりと詰め、蒸気の立った蒸し器に入れて、20〜30分蒸す。
 鍋に油を入れ、カシューナッツを焦がさないようにいため、ピーマンとたけのこの油通しをする。最後に、鶏肉を油で揚げてから、先に油通しをしたカシューナッツ、たけのこ、ピーマンなどをもどして、いため合わせ、水溶きの片栗粉と片仔廣の粉末をよく混ぜて入れてとろみをつけ、ごま油を落として香りをつける。
 
◇豚肉と大豆の煮物(陰虚向き)
 陰虚:血液と津液(しんえき)(血液以外の全ての体液)の不足により起きる。軽い症状は血虚(けっきょ)と言う。症状が進むと陰虚になり、のぼせ・熱感、ひいては高血圧・糖尿病・動脈硬化・甲状腺機能亢進症などに伸展する。
  大豆……………1カップ
  昆布……………適量
  豚バラ肉…… 200g
  砂糖……………少々
  味醂……………少々
  醤油……………少々
 大豆は水に漬け一晩置く。昆布はさっと吹いてから適当な大きさに切る。豚バラ肉は一口大に切って予め茹でておく。大豆・昆布・豚バラ肉を鍋に入れ、弱火で煮る。砂糖・醤油・味醂で味付けをする。
 
◇生地黄鶏(飲膳正要・食療諸病)
 疼痛・骨髄虚損・長く立てない・身重気乏・盗汗・少食・時復吐利などの病気を治す。
  生地黄…………半斤
  飴………………五両
  烏鶏……………一羽
 烏鶏の毛・腸・内臓を取り除き、良く洗う。千切りにした生地黄と飴を混ぜ合わせ烏鶏の腹に詰め、銅製の容器に入れ甑(せいろう)の中に置いて蒸す。飯が炊けるぐらいの時間が蒸し加減である。食塩・酢などの調味料は用いない。ただ肉を食べ、食べ終わったら汁も飲む。
 
◇燕窩(えんか)を用いた薬膳
 燕窩は南海の絶壁に、金糸燕(ナツバメ)が海藻を食べた唾液で固めて作った巣である。昔は巣一つが金一匁と同じ価だった。
 燕窩は中国料理では最高級の材料で、「燕菜席」はツバメの巣のある宴会料理として極めて高級なメニューである。燕窩を用いる中国料理は、14世紀頃に明の宦官・鄭和が南洋から持ち帰ったことから始まる。栄養価値の高い燕窩は長寿をもたらす効果的な妙薬として愛用されている。
 燕窩は補中益気の上薬で肺を治し、胃を和らげるから虚労を去り、肺に入って気となり、腎に入って水を養い、胃に入って中を補い、心身の疲労回復に効がある。薬石で治癒しない場合に有効な時が多いが、火勢が強いときは重剤を用いなければならない。特に、老人の肺結核や小児の衰弱や無気力を治する。
 燕窩は今日では粥にしたり、鶏汁で煮たりして非常においしものである。薬膳として用いられる所以であろう。一切の虚症に有効で、肺・脾の衰弱に応用して優れた効果がある。また、血燕は血痢を治し、血液を補う。
 血を増し、体に活力を与え、頻尿、息切れを治し、消耗した体力を回復するという優れた滋養強壮効果があり、しかも呼吸器系の機能を強化し嘆を鎮め、疾を除く作用も併せ持っている。
 したがって海燕の巣を蒸した卵白のあんかけである「芙蓉燕窩(フロイェンウォ)」やタケノコ、シヨウガ、しいたけ、黒くわい、黄酒を加えた海燕の巣の五目煮である「攅絲燕窩(ツァスイェン)」といった有名な中国料理は、滋養強壮、呼吸機能強化の漢方健康料理(薬膳)でもあるのです。
 
 
@益気健脾 牛乳燕窩湯(ニウルーイェンウオタン)
 [効能] 益脾和胃・滋陰潤燥の効
     胃の虚弱、嘔吐、胃液不足、固便などに用いる。
燕窩…………6g
牛乳……… 500cc
 燕窩細片(毛やごみのないもの)を水に入れ水分がなくなるまで煮込み、沸騰した牛乳を混ぜて出来上がり。
 
A益気健脾 鶏茸燕窩(ジルンイェンウオ)
 [効能] 養陰補益脾の効
     肺虚、咳、寝汗、胃陰虚などに用いる。
燕窩………………75g
鶏胸肉(挽肉)… 100g
卵白………………2個
熱湯…………… 750cc
 燕窩を50℃の温水で戻し、毛などのごみを除き、よく洗って碗に入れ、蒸し釜で15分蒸してから丼に入れる。これに、鶏胸肉挽肉に卵白2個分と水50ccを加え良く混ぜる。熱湯750ccから作った薄あんかけ(適量の食塩と調味料で味付けする)に、ゆっくり入れて火が通ったらご飯を盛った丼にかける。
 
B補血養營 燕窩捶鶏絲(イェンウオツイジースー)
 [効能] 補腎養血、補脾和胃の効
     体虚、食欲不振、目まいなどに用いる。
ひな鳥胸肉… 400g
卵白……………2個
緑大豆粉…… 250g
燕窩……………25g
葱………………少々
生姜……………少々
山椒……………少々
 ひな鳥の胸肉を細かく切り、卵白を混ぜペースト状にし、緑大豆粉をひいた台の上で平らに伸ばし約15分蒸す。簾状に切り碗に盛る。これに燕窩・葱・生姜・山椒を加えた湯250ccからとれる蒸し汁で茄でた後、碗に加えて食べる。
 
C気血雙補 清蒸燕窩鴿蛋(チンジョンイェンウオゴーダン)
 [効能] 補益、脾胃、補腎生血の効
     腎虚による四肢の無力感、めまいなどに用いる。
燕窩…………30g
鶏スープ……1カップ
紹興酒………少々
だし汁………適当
鳩の卵………24個
ハム…………適当
 燕窩を鶏のスープに料理酒を加え、煮立てた中に入れて1分間煮込んでから取りだし、清潔なタオルで水分を除いてからだし汁に入れ、周りに鳩のゆで卵24個を並べ、ハムの千切りを散らして出来上がり。
 
D滋陰生津 燕窩湯(イェンウオタン)
 [効能] 補虚、益損滋腎潤肺の効
     虚労による体弱や咳嗽、血痰に用いる。
燕窩…………3g
氷砂糖………30g
 燕窩を50℃のぬるま湯につけて柔らかくし、水を切って細かく刻む。これを氷砂糖を温湯250ccに溶かした砂糖湯に加えて煮立て、服用。1日1回服用する。紅楼夢の美女達が愛用した常備薬。
 
E滋陰生津 燕窩粥(イェンウオヂョウ)
 [効能] 補中、益気、養陰潤燥の効
     陰虚労損による体弱や咳嗽、血痰、ね汗、瀕尿などに用いる。
燕窩……………10g
うるち米………50g
 燕窩を布に包んで湯煎にかけ、数回煮立ててから取り出し、うるち米を入れて粥を煮る。随時、食用する。
 
F滋陰生津 菊花燕菜(ジゥファイェンツァイ)
 [効能] 養陰潤燥の効
     清肺中虚熱によく、老人の痰のからむ喘息や肺虚に有効。
燕窩………… 250g
重曹……………少量
スープ…………1g
白菊花びら… 100g
もやし…………適当
紹興酒…………少々
鶏油……………少量
 燕窩を50℃の温湯につけて柔らかくさせ、熱湯(重曹を小量加える)に2分ほど浸けてすくいだし、更に2回1分間ずつ浸けてすくいだし、充分にもどしてからガーゼでよく水気をとり、スープ1gに入れて白菊の花びらと上質のもやしを加え、料理酒を加えて煮立てた後、アクをのぞいて鶏油を少量かける。
 
G滋陰生津 攅絲燕菜(ザンスーイェンツァイ)
 [効能] 滋肺補腎、健康長生きの効
     肺陰虚、肺結核による体弱や咳嗽、喀血、血痕に用いる。
燕窩……………18g
重曹……………3g
鶏肉……………15g
乾燥椎茸………15g
干し筍…………15g
黒くわい………15g
ハム……………45g
スープ…………適量
 燕窩を鉢に入れ、水を加えてもどす(15分位)。重曹をのせ熱湯をかけて箸でゆっくり混ぜ、完全にもどしたら熱湯で2〜3回洗い、ガーゼで水気を取る。
 鶏肉、もどした椎茸、もどした干し筍、黒くわいの千切り、ハムの千切りをそれぞれ茄でてからスープで煮込み、味をしみこませて水気をきり、深鉢に並べ、その上に上記の燕窩を並べる。これに熱いスープを静かに入れる。
 
H滋陰生津 燕窩菜湯
[効能]  肺病、気管支炎や咳、痰、吐血の効
     衰弱した病人や老人にもすすめられる高級滋養栄養品。
     みずみずしい肌を保つ効果があるといわれている。
燕窩…………………10g
白キクラゲ…………10g
豆苗菜………………適量
鶏ガラスープ………4カップ
塩……………………少々
紹興酒………………少々
うまみ調味料………少々
 燕窩は洗い、湯につけてもどす。軟らかくもどったら、巣についているツバメの綿毛をピンセットで取り去る。白キクラゲは一晩、水でもどしておく。
 鍋に白キクラゲを入れ、水8カップを加えて煮る。沸騰したら、さらに弱火で軟らかくなるまで煮つめる。また、軟らかくもどした燕窩をほぐして加えて少し煮た後、約1時間蒸す。最後に紹興酒・塩・うま味調味料で味をととのえ、器に盛りつけ、豆苗菜の芽を浮かべる。
 
I安神益智 龍枸燕窩湯(ルンゴウイェンウオタン)
 [効能] 滋陰養血の効
     寝汗、咳、目のかすみ、不眠などに用いる。
燕窩……………50g
枸杞子…………20g
竜眼肉…………20g
氷砂糖……… 250g
 熱湯に燕窩を入れてもどし、水150ccを加えて約30分蒸して充分に水を吸収させ、スープ皿に移す。微温湯に漬けて洗った枸杞子と竜眼肉、氷砂糖を大碗に入れ熱湯550ccを注いで蒸し、上澄みをスープ皿に入れて出来上がり。
 
J去痰止咳 白及冰糖燕窩(バイジピンタンイェンウオ)
 [効能] 補肺養陰、止血の効
     肺結核の喀血、老人性慢性気管支炎、肺気腫、喘息などに用いる。
燕窩……………10g
白及……………15g
氷砂糖…………少量
 燕窩と白及はよく洗浄してから薄くスライスして鍋に入れ、強火で水がなくなるまで煮詰める。白及を取り除き、氷砂糖小量を適量の水でとろ火で溶かす。
 
K去痰止咳 秋梨燕窩(チゥリイェンウオー)
 [効能] 滋陰潤肺の効
     肺虚、咳、痰の絡みなどに用いる。
白梨……………2個
燕窩……………5g
氷砂糖…………5g
 「秋白梨」を用意し、へたの部分で蓋を作る。芯はくりぬいて燕窩と氷砂糖を詰め、蓋をして爪楊枝で止める。小量の水で煮て服用する。
 
L清熱解毒 燕窩参(イェンウオシェン)
 [効能] 滋陰益気、益肺陰、清虚熱の効
     肺結核による微熱、止咳、血痰、寝汗などに用いる。
燕窩……………3g
西洋人参………3g
 燕窩を温湯でもどし、よく水洗したものに西洋人参を加えて沸騰した湯を加え、とろ火で3時間、水がなくなるまで煮て出来上がり。
 
M清熱解毒 燕窩銀耳湯(イェンウオインアルタン)
 [効能] 滋陰潤肺、清熱止渇の効
     肺結核による干咳、微熱、寝汗などに用いる。
燕窩……………6〜9g
銀耳…………………10g
氷砂糖………………適量
 燕窩を温湯でもどし、よく水洗したものに銀耳(シロキクラゲの乾燥品・白木耳とも呼び、強壮薬)を加えて水で1時間煮て、氷砂糖適量を加えて更にしばらく煮る。
 
 
 
ミヨクチュク・チョンボクチュク 
ミヨクチュク: ワカメを水にふやかし、細かく切って胡麻油で炒め、途中で  水を入れて煮た後、水に浸しておいた米を入れて炊いた粥である。
 
チョンボクチュク: 済州島はアワビが名産物である。 済州島では、米が珍し いものなので、その米とアワビで炊いた粥は、珍味と言える。生アワビ薄く 切って胡麻油で炒め、水に浸しておいた米を入れ、一緒に炒めて水を入れ、 米粒が柔らかくなるようによく炊いた粥である。
 
* ワカメには、ヨードが100mg程含まれており、チロキシンが豊富で、甲状腺 ホルモンを生成する役割を果たす食品である。そのため、妊婦や更年期の女 性に有用な食品と言える。
* アワビは、視神経の疲労回復に優れた効能があり、ヨード含量が高く、高血 圧にも効能のある食品で、滋養強壮食品としても愛用される。
 
材料
ミヨクチュク(ワカメの粥)    チョンボクチュク(アワビの粥)
戻したワカメ …………… 200g   アワビ………………3個(300g) 
胡麻油 …………………大さじ1   米…………………2カップ1/2   
水……………………… 15カップ   胡麻油…………………大さじ1  
粳米………………… 2カップ半   水………………………15カップ    
塩………………… 小さじ2〜3   塩……………………………少々             
作り方
ミヨクチュク(ワカメの粥)
1) コメは研いで2時間以上、水に漬け笊に救い水気を切る。
2) ワカメを戻してちぎり、胡麻油で炒め水を注いでスープを作る。
3) 煮立ったスープに米を入れて、米粒がふくれるまで煮て粥を作る。
4) 塩で味付けをする。
 
チョンボクチュク(アワビの粥)
1) 米は研いで2時間以上、水に漬け笊に 救い水気を切る。
2) 生アワビは刷毛できれいにこすって洗い、薄く切る。
3) 厚い鍋に胡麻油を敷きアワビを入れて炒め、水に漬けた米を入れて一緒に透明になるまで炒め、水を注ぎしゃもじでかき回しながら中火で炊く。
4) 米粒がよくふくらむまで十分に炊いた後、塩で味付けをする。
オクトムチュク 
 アカアマダイは生臭みが少なく、保養食として粥を炊く時に用いた。
 タイは、高タンパク質、低脂肪の魚で、ビタミンB1が豊富で油気が少なく、消化も良いので、回復期の患者に良い料理である。
 
材料  赤甘鯛……………… 300g
    水…………………15カップ
    粳米………… 2.5カップ
    塩……………小さじ2〜3
    糸葱……………………20g
    胡麻油……………小さじ1
    ニンニク…………小さじ1
1) 米は研いで2時間以上、水に漬け笊にすくい水気を切っておく。
2) 赤甘鯛に水をタップリ注ぎ、よく煮る。
3) 鯛の頭と骨、とげを取り、肉を汁に入れる。
4) ニンニクを刻み、細葱は2〜3cmの大きさに切っておく。
5) 鯛の汁に漬けた米を入れて煮こみ、粥になったら刻み葱と刻みニンニクを  入れる。
6) 塩で味付けをした後、胡麻油を入れる。 
カムジャパプ、ファンテグイ 
 カムジャパプ: 江原道はジャガイモが特産物なので、ごはんにもジャガイモを入れるようになり、米が貴重なので量を増やすためにジャガイモをたくさん入れるのが特徴である。ジャガイモを丸ごと茹でて米を入れ、一緒に炊いたごはんである。
 ファンテグイ: 干し明太は水にふやかして下準備をし、薬味をつけて焼いたものである。
 ジャガイモは主成分が糖分であるが、新じゃがいもはビタミンCが豊富なアルカリ性食品である。
 
カンジャパプ
ジャガイモ…1500g(10個)
米…………………2カップ
水…………………4カップ
1) 米は洗って約30分間つけておく。
2) ジャガイモは洗って皮をむき、まるごと水に入れてゆでる。
3) ジャガイモにだいたい火がとおったら水に浸けて置いた米を入れご飯を炊く。このとき水が足りなければ米が炊けるほどの水を足してやる。
4) 蒸気をよく逃がし、水気が完全になくなったらジャガイモをしゃもじでつぶしながらまぜて盛り付ける。
 
ファンテグイ(たらの焼きもの)
たら…………………2匹
 
  薬味ジャン
しょうゆ……………大さじ1
コチュジャン………大さじ4
コショウ………… 小さじ1/4
胡麻油………………小さじ4
砂糖…………………小さじ2
刻み葱………………小さじ1
おろしニンニク……小さじ2
1) たらは水につけてやわらかくし、腹を裂き内臓を取りだして洗い水気を取った後、真ん中の骨が見えるようにする。
2) 味付けのたれを作って広げたたらにぬって網で焼く。 
ハプチャチュク 
 火を通したムールガイと、すりつぶした米を胡麻油で炒め、水を加えて煮た粥で、おろし玉葱の汁、おろしニンニクの汁に塩で程よく味付けする。
 胡麻油には、リノール酸が多く含まれ抗酸化作用を促し、コレステロール値を下げる役割をする。
   米………………2カップ
   干したイガイ………5個
   ニンニク絞り汁…大匙1
   玉葱のしぼり汁…大匙1
   胡麻油……………大匙1
   塩……………………少々
1) 米は2時間ほど水につけ、ミキサーにかける。
2) イガイもミキサーにかける。
3) なべに@、Aのミキサーにかけた米とイガイを胡麻油でいためた後、水を入れて煮る。
4) 米が煮えるまで煮た後に、玉葱のしぼり汁とニンニクのじぼり汁で味付けし、塩を入れて味を整え器に盛ってだす。 
ピムノチュク 
 紅だこの茹で汁に米とナツメを入れて炊いた粥。
 紅だこは水分が主成分の、蛋白質が豊富でナイアシンなどが含まれた海産物であり、タウリンが含まれた滋養強壮効果食品。紅だこは普通煮て食べるか干して食べる。
 
   紅だこ………………70g
   もち米…………1カップ
   ナツメ………………50g
   水………………8カップ
   塩
1) 紅だこを水につけてふやかし、土鍋に入れ水8カップをそそぎよくゆでる。
2) もち米は水につけておいたものを入れ、ナツメは包丁をいれてから入れる。
3) 最初は強火で煮こみ、一度煮たったら弱火にし30分ほど煮こみ、塩で味を整える。
4) 器に盛るときはタコとナツメは入れずにかゆだけつぎ砂糖を添える。
エホバクチュク 
 貝がよくとれる慶尚道海岸地方で、しじみ貝とズッキーニをいれてお粥を作ったものである。
 
 
 
 
 
材料  ズッキーニ ------ 100g、
    しじみ ------ 100g、
    胡麻油 ------ 小さじ1、
    米 ------ 2カップ、
    米のとぎ汁 ------ 10カップ、
    醤油 ------ 大さじ1
1) 米を洗ってとぎ、とぎ汁をとっておき、米をふやかす。
2) しじみをきれいに刻んで胡麻油で炒め、とぎ汁を注いで、火は米を入れて漏れない火で30分ほど煮る。
3) 米粒が完全にひろがったら醤油で味をつける。
4) 粥を火からおろす前にカボチャを千切りにして入れ、青く煮えたら器に盛る。 
ムーパブ、テグタン 
 ムーパブ(だいこん飯): だいこんを粗く千切りにし、飯鍋や鍋の底に敷いてご飯を炊き、調味醤油をかけて混ぜて食べる。
 テグタン(たら鍋): たらと生がきをわかす時、汁に白菜、唐辛子、葱等を入れて生臭みがしないように煮込む。
 
 たらはサンマやニシンより脂肪含量がかなり少なく味は淡白なのが特色だが、たら鍋は冷たい風が吹く冬に全身を暖かくし、酔い覚ましとして食べてもさっぱりとして二日酔いによい料理だ。
ムーパブ
   米 ------ 3カップ、
   大根 ------ 300g、
   水 ------ 3カップ
薬味醤油
   濃口醤油 ---- 大さじ5
   葱のみじん切り ---- 大さじ1
   ニンニクのみじん切り ---- 小さじ1
   生姜のみじん切り ---- 小さじ1/5
   胡麻 ---- 小さじ1
   コショウ ---- 小さじ1/4
   コチュカル(唐辛子粉)---- 小さじ1/2
   胡麻油 ---- 小さじ2
1) 米を洗って30分間水に浸す。
2) 大根は少し太めに千切りする。
3) 炊飯ジャーか鍋に大根の千切りを敷き、その上に米を入れて、水を釜の縁 からそっと注ぐ。
4) ごはんを炊いてしっかり蒸らし、しゃもじで軽く混ぜてほぐす。
5) 薬味醤油をつくってそえる。
 
テグタン
   たら(小) ------ 1魚(1s)、
   生がき ------ 200g、
   白菜の葉 ------ 2枚、
   葱 ------ 2本、
   水 ------ 6カップ、
   薄口醤油 ------小さじ2、
   ニンニクのみじんぎり ------大さじ2、
   生姜のみじんぎり ------ 大さじ1、
   唐辛子粉 ------ 大さじ1
1) たらはきれいに手入れし?臟をとって5p程度に切れ目をいれる。生がきは塩水で洗ってざるにとる。
2) 白菜の葉は4pの長さに切り、葱は整えて斜めぎりに切る。
3) なべにたらの頭と尾を入れて水を注いで煮、味がついたら取り出す。
4) たらを煮た汁にたらの切り身と白菜を入れすべての調味料を入れて煮て、火がとおったら生がきと葱を入れて煮る。
5) かきに火がとおって味がでたらすぐに火からおろす。
 
ヤクシク(薬食) 
 新羅時代にユリ王(類利王)が、カラスが落とした手紙で災いを免れ、カラスへの恩返しの意味で陰暦1月15日にヤクシクを作らせ祭祀を執り行ったことから由来した。
 餅米で炊いたご飯に砂糖、蜂蜜、胡麻油、醤油、桂皮の粉で味をつけて、栗、ナツメ、朝鮮松の実などを入れ混ぜてもう一度煮たものである。
* ナツメは糖質が24%前後で、カロリーをたくさん必要とする人によい果物で、カルシウム、リン、鉄分などが多く含まれており、無機質の良い給源食品だ。
   材料
   餅米…………………10カップ
   砂糖…………………3カップ
   胡麻油………………大匙10杯
   醤油…………………大匙5杯
   栗……………………1カップ
   ナツメ………………1カップ
   松の実………………半カップ
   桂皮(粉)……………大匙1杯
   醤油
砂糖
ゴマ油
キャラメルソース
@餅米を5時間以上たっぷり水に浸けてすくい出す。
A餅米を蒸し器で蒸す。途中で水を一度振りかける。器にあけて熱い内に醤油、砂糖、胡麻油を入れよく混ぜてから、もう少し色を濃くしたければ、キャラメ ルソースを入れて黒くする。
B栗は皮を剥いて2つに割り、ナツメは種をとり、松の実は頭をとる。混ぜた ご飯に栗、ナツメ、桂皮の粉を混ぜ水気が吸収されるまで置いておき、陶器 のおひつに入れ、湯煎で蒸す。蒸籠で蒸すときは麻の布を広げてのせて蒸す。
C蒸す間、2〜3度まんべんなく混ぜる。
 
◇枸杞木耳凍(グオチモアトン)(銀耳と枸杞子のデザート):身体の老化を防ぐ薬膳
 肌の荒れ・くすみを改善する銀耳(しろきくらげ)。舌触りの滑らかなこのデザートは、昔から中国女性に人気の一品、緑茶が合う。
   材料(3人分)
   白きくらげ…………10g(銀耳)
   寧夏枸杞(大粒)……10g(枸杞子)
   氷砂糖………………50g
@白きくらげと枸杞子をぬるま湯に約20分間浸けもどし堅い部分を取り除く。A白きくらげを水1.2?を強火で沸騰させ、のち弱火にして1時間煮る。
B枸杞子と氷砂糖を加えよくかき混ぜる。
(注) 氷砂糖は、黒砂糖でも可、甘さは好みで加減する。
   毎朝、生薬も一緒に噛んで飲んでください。
 銀耳は植物性ニカワ質が豊富にあり、水に戻すと20倍に膨れます。枸杞子と合わせ食べると、不老不死薬と珍重されている。
 
果実酒・その他
◇枸杞酒
 1日20〜50cc、食前・食後・寝る前に少量の服用とする。
@ ウイスキー……………1本
  枸杞子……………… 100g
  紅参……………………30g
  3ヶ月で飲めるが、1年保存すると濃真紅色となり、飲んで美味しい。
A 35度ホワイトリカー………1800cc (宝の純推奨)
  枸杞子……………………… 100g
  枸杞葉…………………………30g
  地骨皮…………………………20g
  蜂蜜………………………1カップ (果糖:150g)
B 35度ホワイトリカー………1800cc (宝の純推奨)
  枸杞子……………………… 150g
  甘草………………………… 200g (氷砂糖:500g)
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